刷版のしくみ

刷版のしくみについて解説いたします。

PS版
左 中央 右

用語解説

刷版とはオフセット印刷(平版印刷)時に使用する印刷用の版のことで、PS版(Presensitized Plate)というアルミ製の板を使用します。製版フィルムを使用するアナログ作業での刷版処理や、現在主流となっているコンピューターによる刷版処理を行うCTP、それぞれの工程を経て版面となる絵柄がこの板に焼き付けられます。こうして出来上がった版が印刷機に取り付けられ、紙に印刷されるしくみになっています。
写真A 露光・現像前の生のPS版。表面には感光剤が塗布されています。
写真B 露光されたPS版を現像した状態。現像することで版面部分(青い部分)のみが残り、ここにインキがのります。
アナログ刷版の工程について
従来中心となっていたアナログでの刷版の工程は、版面などが面付けされた製版フィルムを作成し、それを焼枠と呼ばれる刷版焼付け用の機械を使ってPS版に露光、自動現像機での現像を経て、はじめて印刷用の版として出来上がります。露光から現像までを手作業で行うため、露光時間や露光量、その他の微調整などをオペレーターが慎重に行う必要がありました。
アナログ刷版
写真C 版面が面付けされた製版フィルム。PS版に絵柄を焼き付けるために使用します。
写真D 焼枠機による露光。PS版に製版フィルムを重ね、真空状態で密着させた後に露光します。
写真E 自動現像機により現像処理がされ、印刷版の完成です。
刷版に使用する製版フィルムはポジとネガがあり、それに合わせて使用するPS版もポジ用とネガ用に分かれています。
CTPの工程について
現在主流となっているCTPの工程では、製版フィルムを必要とせず、パソコン上で原稿データを面付けし、プレートセッターと呼ばれる機械により、プレートに露光して出力します。このようにコンピューター上で刷版処理を行うため、CTP(Computer to Plate)という名称で呼ばれています。中間フィルムを使用しないため、コストの削減と品質を向上させることが可能になりました。
面付け・CTPシステム
写真F パソコンでの面付け作業。自動面付けソフトを使って、原稿データを並べていきます。
写真G CTP出力システム。露光から現像までの工程が一本化されています。
CTPでは赤外線レーザーの熱により露光をするサーマルタイプと、紫外線レーザーを使用するフォトポリマータイプがあり、PS版もそれぞれのタイプに応じたものを使用するシステムになっています。